自然石とウッドの共演で高原の別荘を演出

菊池様邸は避暑地の別荘と見間違うような素敵な佇まい。光と木のコラボレーションでアプローチを彩り、乱形石をあしらったシャッターゲートが見る人の心を奪います。
元々あったレンガの花壇にウッドフェンス、コニファーを加え、新たに生まれ変わりました。既存物をデザインにうまく取り入れるのもデザイナーの腕の見せ所です。どこまでも続くようなカースペースを彩るのはランダムな馬目地状に敷き詰めた自然石の平板です。アール状に狭めていくことで、奥への動線を暗示しています。全体の統一感を大事にし、カーポートも木目のものを選びました。真夏の車内の暑さ対策として、屋根材は熱線を吸収するタイプを使用しています。
菊池様の思いがぎゅっと詰まった世界に一つだけの素晴らしいお住まい。このお住まいにふさわしいお庭は何か？癒樹工房全スタッフの知恵を注ぎ込み、出来たエクステリアが菊池様邸です。そこには「何となく」という理由で存在しているものはありません。全てに癒樹工房の知識と職人の技術が込められています。

自然の風合いが楽しめる安らぎの空間

ガーデンスペースは、手を加える前は電柱が見えていました。電柱は動かすことも覆いきることも出来ないので、アイストップという技法で目立たなくしました。隠そう隠そうとするのではなく、目を向かせる方向を変えるアイディアを散りばめることで不要なものを意識させなくします。
大きな掃出し窓を２セット分カバーできる大きな半円のテラスはご家族の憩いの場です。様々な種類の雑木たちに風が吹いてサラサラと音がなれば、森林の中にいるかのような爽やかな気持ちにさせてくれます。ナチュラルな雰囲気を出すのに最適な石材は、ネグロストーンという乱形石です。表面は穏やかな割り肌の自然な乱形石です。深みのあるアースブラウンは、ガーデンシーンに不変の落ち着きを与えます。広めの水受けは、使用の用途を選びません。
駐車場の後ろはデッドスペースになりがちですが、そこに植栽を呼び込み四季の風情を感じられるミニガーデンにしました。小さなお庭は、車からフェンスを守るクッションにもなり得ます。さらに花壇にカーポートの雨樋を落とすことで、駐車場を雨水の汚れから守ってくれます。

やさしい光に包まれた緑あふれるエクステリア

夜、改めて意識するのがプライバシーの保護です。ライティングを多用しても周囲の視線から解放されるよう、お住まいを囲うウッドフェンスは高めに設計しました。玄関横の高めの階段は、難点をカバーするようにライティングに十分考慮しました。一段一段フットライトで足下を照らせば、ドライバーと玄関をつなぐ道しるべとなります。美観と安全、どちらも外せない大事な要素です。
夜も深まると、テラスと芝の段差が危険の元になります。解決策としてテラスの際にフットライトを埋め込みました。また、植栽が途切れ寂しくなりやすい敷地の角には、シンボリックな雑木をレンガの花壇内に据え、周りをボリューム満点の下草類を寄せ植えすることで、空間をしっかり埋めました。