間違いだらけの
外構工事

家を建てた人が
必ずハマる
落とし穴

〜希望のエリアにようやく土地が見つかり、念願のマイホームを手に入れた佐々木さんの場合。〜

引き渡しを明日に控えた我が家を見上げて、弘樹は呟いた。
最寄り駅までの距離や子供の学区、日当たりや敷地形状だけでなく、海抜や地質、川や海からの距離まで考慮して土地を探したため、予算内で土地がみつかるまで1年以上もかかってしまった。ハウスメーカーの選定や建物の仕様決定にも思った以上に時間がかかり、結局完成まで2年弱。なんとか息子の入学に間に合って良かった。

佐々木 弘樹 38歳 会社員
妻・美咲 35歳 会社員
雄太 6歳
陽菜 3歳
担当営業の田中さん

先日お渡しした外構工事の図面はご覧いただけましたか?

担当営業の田中君に声をかけられて我に返った。

ああ、見たよ。いいんじゃないのかな?

佐々木さん

担当営業の田中さん

じゃああの内容で進めますね。

本当は2月中には完成する予定だったのだが、工事が延びて竣工が3月末になってしまった(この時期はいつも職人が足りないらしい)。
そこで、息子の入学に間に合うよう先に引っ越しを済ませてから外構工事を行うことにした。工期が3週間くらいはかかるというので、さすがに待っていられない。土のままで車を停めることになるので、雨が降ったら最悪だろう。引っ越しを延ばす訳にはいかないので、これは我慢するしかない。

そういえば、外構工事については打ち合わせらしいことをやった記憶があまりない…。

「総額で150万円だったっけ?」
「そうですね。今回はご契約特典で外構工事がサービスとなりますので、150万円分の工事を無料で行わせていただきます。」

家の契約の時に値引きのお願いをしたら、
「住宅から値引きをする場合は100万円が限界ですが、外構工事なら150万円分そっくりサービスさせていただきます」

そういえば、外構工事については打ち合わせらしいことをやった記憶があまりない…。

建物の仕様を決めた後、
「ところで外構工事はどうしますか?」と訊かれたので、「外構工事って何?」と聞き返してしまったくらいだ。住宅展示場は飽きるほど見て廻ったけど、外構なんて気にしたこともなかった。
「家の周りをフェンスで囲ったり、車を停めるところをコンクリートで固めたりする工事です。」
「ああ、あれね。特に考えてないけど・・」

本当に何も考えていなかったので、正直に答えた。ハウスメーカーの設計担当がうまいこと考えてくれているものと勝手に思っていたのだ。
「わかりました。じゃあこちらでご提案差し上げますね」
田中君がそう言った時、すかさず妻が口を開いた。
「カーポートだけは付けて下さいね!」

中古で買って6年以上も乗った前の車だったら、今までみたいに青空駐車でも何の問題もなかったが、新しく買ったハイブリッドのオデッセイは雨ざらしにしたくないらしい。まあ自分はほとんど乗らないからどっちでもいいのだけれど。

そういえば、外構工事については打ち合わせらしいことをやった記憶があまりない…。

3日もしないうちに、田中君から外構工事の図面がメールで届いた。一応、簡単な見積り書も付いている。図面を見ると要望したカーポートもちゃんと入っていた。

3日もしないうちに、田中君から外構工事の図面がメールで届いた。

(まあこんなもんだろう・・・)
問題ありません。これで進めて下さい。

問題ありません。これで進めて下さい。

そう返信すると、それっきり外構工事のことは頭からすっかり抜けてしまった・・・。

そう返信すると、それっきり外構工事のことは頭からすっかり抜けてしまった・・・。

4月の2週目に入ると、外構工事がスタートした。
天気のいい日が続いたせいか、思ったよりも早く2週間ほどで完成した。
工事前は2人の子供が土のままの敷地で遊び回るため、玄関の中も外も泥だらけでひどい有様だった。
最初の数日は妻もこまめに洗っていたが、雨が数日続いたあたりでもはや諦めたらしい。
外構工事も終わり、足掛け3年に及ぶ新築計画は全て完了した。

下矢印

…かに見えた…
ところが、である。

最初のクレームは妻からだった。

最初のクレームは妻からだった。
まだ傷一つ無かったオデッセイを、カーポートにぶつけてしまったというのだ。自転車の通路を確保するため、車はどうしてもカーポートの柱ギリギリに寄せて停めることになる。もっと余裕を持って停められるようにしたかったのだが、外構工事の担当者が「これ以上柱は寄せられません」と言うので仕方なく諦めた。
やはりぶつけてしまったか・・。

それだけではない。

それだけではない。
道路から玄関が近いため、扉を開けると家の中が丸見えになってしまう。

扉を開けると家の中が丸見えになってしまう。

これも
「何かうまく隠す方法はありませんか?」と相談したのだが、

「スペースに余裕が無いので無理です。」
と一蹴されてしまった。

一蹴されてしまった。

正面の道路は子供の通学路になっているため人通りも多く、ちょっと玄関ドアを開けただけでも通行人と目が合ってしまう。

「これがすごくイヤだという妻は、どこかで大きな衝立を買ってきて置いてしまった。出入りする際にいちいち除けなくてはならず、不便この上ない。

不便この上ない。

ゴミを置く場所が不便に・・・

ゴミを置く場所が不便に・・・

勝手口の外に大きめのポリバケツを置いてゴミの仮置きをしているのだが、そこからゴミ捨て場に直接行くことが出来ず、臭いゴミをもう一度室内に持ち込んで、玄関から捨てにいかなくてはならない。建物脇の通路に物置があるからだ。「ここしか置けるところがありません」と言われたため、まあしょうがないねということになったのだが、これは完全に失敗だった。

帰って来たときに家が真っ暗・・・

帰って来たときに家が真っ暗・・・

街灯の無い場所なので、夜は玄関灯だけしか敷地を照らすものがない。遅い時間に帰ってくると、暗すぎて車庫入れもままならない。勝手に誰かが入って来ても気付けるとは思えず、防犯も気になる。今は庭に照明器具を付けているお宅が多いので、うちもいくつか付けようかと思ったのだが、「すぐ壊れてしまうし、交換が面倒ですよ」と言われて諦めたのだ。

住み始めてみると、自宅の外観や外構の出来栄えが妙に気になり出した。(泥だらけにならずに暮らせればいいや)くらいに考えていたはずだったのに…。

車を買う前よりも買ってからの方が、他人がどんな車に乗っているのか気になり、ついチラっと見てしまうのは何故なのだろう?

やっぱりあっちの色のほうが良かったかな...

車を買う前よりも買ってからの方が、他人がどんな車に乗っているのか気になり、ついチラっと見てしまうのは何故なのだろう?

近所でオシャレな門扉やフェンスを使った家が結構あることに気付いたのも今になってからだ。夜になると、照明に煌々と照らされた素敵な家を通るたびに羨ましくなってしまう。

(うちでもこういうこと出来たんじゃないのかな…?)

いまさら壊して作り替える。そんな余裕も無い。

ハウスメーカーに任せっきりで、何も手を打たなかった訳でもない。
エクステリアの専門誌も数冊買い、
そこに書いてあるアドバイス

いくつかの専門店に相談し、見積もりを比べてみましょう、を実行してみた

A社に相談

ハウスメーカーから出された図面を持っていって「この内容でいくらになりますか?」と率直に聞いてみた。


150万円くらいですね。と言われた。


…外部の会社に頼めば安くなると思ったけど、意外と良心的な見積りだったのかも

B社に相談

「オリジナルのプランを出しましょうか?無料ですよ。」と言われたので、頼んでみた。しかし、待つこと約1ヶ月…。

全く音沙汰が無いので担当に電話してみると 


忙しくてお時間かかっています…。と言われた。


こんないい加減な会社に頼むなら、最初からハウスメーカーに全部任せた方が良さそうだ。

一体どこで間違ってしまったのだろう??

一体どこで間違ってしまったのだろう??