平屋の軒と調和する落ち着きのあるファサード

軒の広がりが印象的な平屋のお住まい。その魅力を最大限に引き立てるため、外構全体は「建物に似合う、かっこよさ」を軸にデザインしました。
道路に面するファサードは、タイルと自然石を組み合わせた重厚感のある構成としながらも、素材の色味や貼り分けによって、やわらかさを感じられる表情に。建物と外構が自然につながるよう、全体のバランスを丁寧に整えています。
プライバシー確保のため、ファサードウォールはあえて高さを持たせていますが、圧迫感を抑えるため壁を前後にずらして配置。奥行きを感じさせ、空間がのびやかに広がるよう工夫しました。
中央には植栽を添え、石材の持つ力強さの中に自然のやさしさをプラス。建物の存在感を引き立てながらも、街並みに穏やかに溶け込む、品のあるファサードに仕上がっています。

安心感と心地よさを叶える完全プライベートガーデン

今回の外構計画で池田様が特に重視されたのは、「完全にプライベートな庭空間」。周囲の視線を気にせず過ごせることは、日々の暮らしに大きな安心感をもたらします。
敷地正面には高さのあるウォールを設け、外部からの視線をしっかりと遮断。一方で、高い壁を連続させることによる圧迫感を避けるため、ウォールは一直線にせず前後にずらして配置しました。視線を遮りながらも奥行きが生まれ、重さを感じさせない空間構成としています。
仕上げにはタイルと自然石を使い分け、素材の表情に変化を持たせました。色味は全体を通して落ち着いたトーンでまとめ、建物や周囲の景観と自然に調和するよう配慮。昼は素材の質感が穏やかに映え、夜は照明によって陰影が浮かび上がり、時間帯ごとに異なる表情を楽しめます。

動線と素材で整えるアプローチとカーポート

アプローチや駐車スペースは、毎日使う場所だからこそ、デザイン性と使いやすさの両立を重視しました。
土間コンクリートをベースに、自然石敷きのラインが玄関へとやさしく導く構成。階段はフロート階段とし、夜間には間接照明が足元を照らすことで、安全性にも配慮しています。
カーポートには三協アルミの「プレーンルーフ」を採用。建物の軒天と色味を合わせた木目調天井により、建物と一体感のある、すっきりとした佇まいを演出しています。

室内と外をやさしくつなぐ寛ぎのテラス空間

リビングから続くテラスには、室内フローリングと色味を揃えたタイルを採用。視覚的なつながりが生まれることで、空間全体がより広く感じられます。
完全に囲われたプライベートガーデンのため、周囲の視線を気にすることなく、心から落ち着ける時間を過ごせるのも魅力のひとつ。夜には壁面や足元を照らす間接照明が、素材の質感や植栽のシルエットをやさしく引き立てます。
必要以上に明るくしないことで、静かで心地よい雰囲気を演出し、くつろぎの時間にふさわしいテラス空間が完成しました。