お住まいの外壁と意匠を合わせたデザインウォール

石塚様邸の外壁に使用されているタイルは天然石のようなテクスチャーを持った重厚感のあるタイルです。そのタイルをデザインウォールにも使用し、お住まいとの一体感を図ります。左官仕上げの縁取りが額縁のようになり、中央に貼ったタイルが際立ち全体にタイルを貼るよりも、存在感を放っています。天然石のような凹凸が陰影を生み、風格をまとったファサードに仕上がっています。
アプローチにデザイン性と機能性を持たせるため、デザインウォールはあえて斜めに配置しました。来客の方は玄関ドアに対して正面ではなく、斜めを向くことになります。そうすることで玄関ドアを開けた時、家の中を見られることもなくなり、プライバシーを保護します。高い壁やフェンスを設けなくてもデザインウォールの向きひとつで、目隠し効果を発揮するのです。また斜めに配置したデザインウォールは空間に奥行き感を演出します。
アプローチの床面は長方形の大きなタイルを使用しました。石調のデザインで重厚な雰囲気をプラス。デザインウォールに合わせてタイルも斜めに貼ることで、アプローチが長くなったように感じます。
さらにアプローチの入り口には黒いピンコロ石を並べ、石調タイルを際立たせると同時に、ピンコロ石と大判のタイルで素材を変え、段差を認識しやすくしています。変化に富んだアプローチで歩くのが楽しくなるようデザインしました。
アプローチにはシンボルツリーを植え、夜はアッパーライトでライトアップ。シンボルツリーを照らす灯りによってアプローチ全体も明るく照らします。夜も印象的にライトアップされた植栽を楽しみながら玄関まで進むことができるでしょう。

大きな窓から楽しむ四季折々の風景

石塚様邸はダイニングとリビングには開放感ある大きな掃き出し窓があり、開放感いっぱいのお住まいです。この大きな窓から緑豊かな景色を楽しめるようなエクステリアをデザインしました。既存のタイルテラスの中には小さな花壇をつくり、色とりどりの花をお部屋から眺めることができます。その先には様々な樹木を植え、自然を感じることができる空間に。明るい日差しと季節ごとに表情を変える植栽を楽しめるガーデンスペースになりました。
自然を身近に感じられるリビングでくつろぐ時間は至福のひとときと言えます。しかし植栽だけではガーデンスペースもお部屋の中も見えてしまう状態。周囲からの視線を気にせず、景色を楽しめるようにするためには、目隠しが必要です。石塚様邸では樹脂製の木調フェンスを設置しました。木調フェンスもブラウン系のカラーを使うとフェンスの印象が強くなってしまいます。しかしグレージュカラーなら、お住まいを引き立たせることができます。優しい色合いのフェンスなら、ガーデンスペースを暗くすることもありません。またガーデンスペースの背景を淡い色合いにすることによって、植栽の幹の色や、葉の色をくっきりと見せる効果もあります。窓から差し込む光を遮ることなく周囲の視線をカットでき、視界いっぱいに広がる景色を楽しむことができるでしょう。

将来のエクステリア工事に備えた設計

将来的にカーポートやサイクルポートを付けたいという石塚様のために、駐車スペースと自転車置き場はコンクリートを打設していますが、カーポートやサイクルポートの柱を立てる位置はコンクリートを打設せず、砂利敷きにしています。
全てをコンクリートで固めてしまうと、サイクルポートを設置しようとするときに、打設したコンクリートを解体しなければいけません。そうなると手間も時間も費用もかかってしまいます。砂利敷きにしておけば、後々砂利をどかせばすぐに工事を行うことができます。今だけでなく将来のプランも考慮に入れたエクステリアを設計しました。