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斑入りマサキ(ギンマサキ・キンマサキ他)

ニシキギ科  ニシキギ属 常緑小高木

明るい葉の色が華やかなお庭の名バイプレーヤー!

お庭を常緑樹で目隠ししようとするとどうしても暗く重いイメージになりがちですが、斑入りのマサキの葉は明るく光沢があり、周囲の景色を一年中、華やかに演出してくれます。

国内では北海道南部から九州まで広く分布しているマサキ。耐寒性や耐陰性も高く、さらに沿岸部に自生していることから、塩害にも強い庭木として重宝されています。
刈り込みにも強く、枝をよく分岐させて枝を充実させることから、生垣にもよく使われます。ただ、そこまできちんと形を整えなくても、自然な樹形が美しいのも魅力のひとつ。おすすめは、目線をカットしたい部分への単独での植樹。生垣用ではなく、単独でも見かけの良い樹形の木を選んで植え付ければ、最初は小さくても次第に枝張りもしっかりと整い、とてもナチュラルな景観をつくってくれます。華やかで艶のある葉が通年お庭を明るく引き立ててくれる斑入りマサキ

黄色やシルバーの葉は挿し色にも!カラーリーフとしても人気の常緑樹

本種も艶のある緑色が美しいマサキですが、斑入りのマサキは白や黄色の模様が入ることで、さらに鮮やかな印象です。品種として広く流通しているのは、黄色い縁取りやラインが入る”キンマサキ”、白い縁取りや斑が入る”ギンマサキ”、新芽が明るい黄色に染まる”黄金マサキ”、黄色い覆輪の中に鮮やかな緑が入る”ベッコウマサキ”が代表的です。

黄色が華やかなキンマサキや黄金マサキは、庭全体を華やかに彩ってくれるので、洋風に傾きます。一方でギンマサキは少し深い緑で白と緑のコントラストがハッキリしており、洋風や和モダンなど、シックなテイストの庭にも似合います。
自宅がシンプルで近代的な雰囲気ならばギンマサキ、洋風でエレガントな雰囲気ならばキンマサキや黄金マサキといったところでしょうか。ご自宅の外観に似合う品種を選んで見て下さいね。またキンマサキは、ハッとするほど明るい黄色い葉なので、カラーリーフとしての存在感を発揮してくれます!

(左)緑が鮮やかな本種のマサキ (右)黄色い縁取りが洋風テイストのキンマサキ

(左)緑と黄色のコントラストが華やぎのあるベッコウマサキ (右)白い縁取りがクールなギンマサキ

野鳥もやってくる!秋に付くかわいい赤い実に出逢えるかも!

マサキにも6~7月頃、小さな小さな2~3ミリの花がちょこちょことまとまって咲きます。これが明るい葉に更にかわいらしいアクセントになって華を添えてくれます。
この花が終わった秋、11月頃になると淡い小さな赤い実を付けることがありますが、これがマユミやニシキギ等が属するニシキギ科らしく、果皮が熟すと4つにパカッと割れて中からツヤツヤのオレンジに近い赤い種が出てきます。といってもマサキは雌雄異株のため、雌株にしか結実しません。雌を植えて受粉がうまく行けば実が成ります。
秋の訪れを感じさせる赤い実にはメジロなどの野鳥もやってきますので、バードウォッチングも楽しみですね。

(左上)春頃マサキに咲く小さな白花 (左下)殻が割れて中から艶のある実が顔を出します。
(右)実が熟すとメジロなどがお庭にやって来ることも!

落ちないはず?の葉っぱが風雨の後はパラパラと…。
マサキが葉を落とすタイミングは?

常緑樹を庭木に選ぶにあたり、落葉樹は落ち葉の掃除が大変だから…と考える人が多いのですが、常緑樹でも同じ葉を永遠に付けているわけではありません。木によって生え替わる時期やタイミングはさまざまですが、よくあるのは春から夏にかけて。新芽と入れ替わるように、古い葉を雨や風などを受けてパラパラと落とします。
マサキは他の常緑樹と比べても落葉するタイミングがまとまっているので、あまりに葉が落ちてくると「枯れるのでは?」と心配する人もいますが、常緑樹が葉を落とすのは、木が生長する中でごく自然の営みです。葉が落ちるのは弱っているのではなく、自然の摂理

マサキの葉を狙う病害虫は春やってくる

マサキに付く害虫といえば、4~5月頃、新芽の季節に葉を食害するユウマダラエダシャクやミノウスバといった蛾の幼虫が挙げられます。いずれも春から初夏に向けて孵化した幼虫が新芽を次から次へと食べ尽くします。同じニシキギ科のニシキギなども好んで食べるので、近い場所にニシキギがある場合は注意が必要です。また、晩秋、成虫が枝先に小さな卵を産み付けるので、気に留めておきたいものです。
大量発生すると葉を一気に食べ尽くしてしまう事もあるので、もし発見した場合は、「スミチオン乳剤」(各社から発売)の散布が効果的です。樹高が1m以内であれば、根から薬剤を吸収して葉を食害したり吸汁する害虫に効果のある「オルトラン粒剤」(住友化学園芸)という粒剤を根元に撒いて様子を見る手もあります。

(左)ユウマダラエダシャクの成虫 (右)葉がうどんこ病で覆われた斑入りマサキ

病気としては、葉に白い粉をまぶしたような症状が特徴的な「うどんこ病」が挙げられます。こちらも放置すると樹勢が弱まってしまうので、早めに薬剤で消毒しておきましょう。
薬剤としては、葉全体に気軽に散布できるスプレー剤がおすすめ。新芽はエアゾール剤を撒くと冷害で傷んでしまうこともあるので、気を付けましょう。ホームセンターなどでもお馴染みの「ベニカXスプレー」(住友化学園芸)など、汎用性の高い商品を選んでおくと、他のバラ等にも使えて便利です。

いずれも用法をきちんと守れば安全性が高い薬剤ですので、注意書きをよく読んで使ってみて下さい。
ただ、次々と薬剤をまくより、大事なのは予防です。枝葉が混み合っていると、どうしても病害虫は付きやすくなります。斑入りマサキを植えたら、次の項を参考に、小まめに剪定を行ってみましょう。

初心者にも簡単にできる斑入りマサキの剪定

マサキは全般的に放っておいても自然な樹形が楽しめますが、やはり枝が伸びすぎたり、混み合ってくると景観が崩れるだけでなく、病害虫に侵されやすくなります。剪定は簡単なので、初心者にもチャレンジできます!ぜひご自身でも気付いた時にハサミで気になる枝をチョンチョン切ってみましょう。

剪定の適期は5~6月、夏前の梅雨入り前と暑さの落ち着いた10月頃です。特にきちんと行って欲しいのが初夏の剪定。花が終わった梅雨前に行っておきましょう。ムシムシとした季節の前に風通しを良くしておけば、うどんこ病やカイガラムシなどの予防ができます。
剪定の方法は大きく分けて3種類。「透かし剪定」「切り戻し剪定」「刈り込み剪定」など、目的や好みの樹形、用途によって使い分けます。
まず、自然樹形を楽しみたい方は、剪定は混み合っている枝を切り除くだけの「透かし剪定」がおすすめです。これを行うだけでも、風情のあるやさしげで自然な雰囲気が引き続き楽しめます。逆に何もしないでいると、次第に茂りすぎて重たさが出てきてしまいます。

全体が大きくなってしまって辺りが暗くなったり、密集してしまったという場合は、枝を思い切って半分~3分の1ほどの所で切り除く「切り戻し剪定」を行います。場所によっては内側がスカスカになったりとちょっと勇気が要りますが、内部に光が入るので、この時期に行えばすぐに新芽が出てきます。

切り戻せばコンパクトに管理できる

植えた目的が生垣や列植などの場合は、この時期に放置すると病害虫が蔓延しやすくなりますので、「透かし剪定」、「切り戻し剪定」の他に、全体の形を刈り込み鋏などで大胆に整える「刈り込み剪定」を行ってみましょう。樹形をスッキリ、サッパリと整えて夏を迎えられますよ。

一方、秋の剪定は夏の間に伸びて、目立ってしまった枝を切り除く程度でもOKです。秋に少しでも行っておくことで、先述した害虫の卵なども発見しやすくなります!

剪定のせい?斑入りのはずが緑の葉だけに…気を付けたい!原種返り

斑入りマサキの剪定で気を付けたいのが、稀に品種改良前の緑色の葉が出てきてしまう「原種返り」という現象。剪定の刺激により、一部が先祖の姿に戻ってしまう状態を指します。
コニファ等でもよく見られる奇妙な現象ではありますが、面白がってばかりもいられません。放っておくと美しい斑が入らない、緑だけのマサキの枝が全体を占めてしまうことも。
ちょっと可哀想ですが、これを見つけたらその枝ごと切り落としておきましょう。

原種のマサキは緑の葉。剪定後にこの葉が出てきたら枝ごと早めに取り除きます。

マサキの管理ポイント>
・剪定は春と秋の2回、前半は梅雨前5~6月頃、秋は10月頃に。
・「透かし剪定」「切り戻し剪定」「刈込剪定」を目的に応じて行う。
・秋の剪定では害虫の卵なども一緒にチェック!
・葉が品種改良前に戻ってしまう「原種返り」に注意しよう。

いかがでしたか?公共スペースや住宅街などで、生垣や花壇に明るいカラーリーフで華を添えている斑入りマサキは近年注目の目隠し常緑樹です。半日陰程度でも明るい葉色を保ってくれますので、ちょっと殺風景な場所でも、華やかさを演出してくれますよ。少し剪定や消毒は必要になりますが、管理は難しくないので、あまり恐れなくても大丈夫。常緑樹に迷ったら、ぜひ園芸店や街中で実物の雰囲気に触れてみて下さいね。

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