自然の造形美が楽しめるエクステリア

森に囲まれた住宅街に建つ佐藤様邸。周囲の景色を借景として取り入れながら、落ち着いたカラーをエクステリア全体に使用し、美術館のようなエクステリアをデザインしました。デザインは極力シンプルにまとめ、自然の美しさを感じる空間に。
大きな掃き出し窓から見える位置には高木の樹木を植え、周囲の景観とのバランスを取ります。そしてお庭のオブジェとして石貼りのデザインウォールを造作。天然石の持つ美しさが空間を華やかにしてくれます。リビングから見える場所にデザインウォールを配置し、自然の造形美を感じられるワンポイントをつくりました。高木と合わせて見応えのある景観にデザイン。実はこの植栽やデザインウォールの配置には隠れたこだわりが…。人の視線は低いところから高いところへと向かうという性質があります。視線の動きを考え、リビングから眺めた時に手前にあるデザインウォールから後ろにある高木に向かって視線が向くようにしました。視線を誘導することで、奥行き感を演出し、空間全体が広く感じられるようにしています。
そして自然の美しさを際立たせるために、エントランス部分はアルミ鋳物の親子門扉を使い、ほのかにエッジをきかせたデザインにしました。格子の直線的なデザインはお庭の柔らかな雰囲気とは一見対照的ですが、あえてモダンなイメージを出すことで、お庭の自然溢れる景観とのメリハリをつくり、植物などの美しさが強調されるようにしました。佐藤様邸に設置したこの門扉はykk apの｢シャローネ｣という門扉で、シンプルながら奥行きのある美しさが魅力の商品です。シャローネは普段使用しない子扉にポストやインターホンなどの機能を集約させることができ、使い勝手にも優れています。

お庭の新たな主役には｢タイルテラス｣を

以前、ウッドデッキが設置してあった場所にはお庭の新たな主役としてタイルテラスを造作しました。タイルテラスはウッドデッキとは違い、メンテナンスフリーでお掃除もしやすいという特徴があります。
リビングの床面とフラットになるように造作したのも大きなポイントです。床面の高さを室内に合わせることでリビングが広くなったように感じられます。またタイルはお住まいの外壁に合わせ、淡いベージュカラーを選択。ソフトなカラーが空間に落ち着きを与えます。
タイルテラスはただ広いだけでは単調になってしまうので、アクセントになるダークトーンのタイルを使い、重なる部分をプラスしました。こうすることで立体感が生まれ、変化に富んだ景観をつくることができます。
アクセントに使用したグレー系のカラーはピンコロ石のラインともマッチするので、全体として統一感のある仕上がりになります。

機能性と美観に優れたライティング

エクステリアライトは外観の美しさだけではなく、機能面や安全面でも非常に重要です。夜は暗がりができてしまうと思わぬケガなどに繋がってしまうこともあります。ご家族の憩いの場所は安全でなくてはなりません。
そのため、タイルテラスにはグランドライトを設置。温かな光に包まれ、夜もお庭で快適且つ安全に過ごすことができるようにしました。またタイルテラスの重なり合う部分にはバーライトを隠し、段差を認識させると共に、タイルテラスの重なりが浮かび上がるような演出を施しました。浮遊感のある演出はラグジュアリーな雰囲気をつくり出します。直接的な光とは違い、優しく周囲を照らしてくれます。
また植栽やデザインウォールもライトアップ。エクステリアライトによって陰影がつくられ、夜も自然のアートを楽しむことができます。