新築エクステリア工事施工事例集
視線を誘導するゲートによってクールなエクステリアに~田村様邸~
視線をコントロールするエクステリアデザイン
田村様邸は前面の道路と玄関までの距離が短く、アプローチを広く感じさせるエクステリアが求められていました。田村様邸では、様々な工夫を凝らしこの課題を解決しています。そのポイントは縦横に視線を誘導することです。まずは縦方向に視線を誘導するため、プラスGというLIXILの商品を使って、玄関前から駐車場にかけて大きなゲートを設置。ゲートは玄関ドアやお住まいの側面にある木目のデザインと意匠と色合いを合わせ、お住まいとエクステリアに一体感を持たせました。迫力のあるゲートによって視線を低いところから高いところへ誘導します。
さらに高さを強調するために使ったアイテムは玄関前につくったデザインウォールです。お住まいの濃いグレーに映えるゴツゴツとした表情が魅力の天然石をあしらって造作。スクエアなデザインの外壁に対して、天然石ならではの荒々しさが残る素材を合わせ、メリハリをつけます。また3本ラインのアクセントを入れました。天然石のまわりはL字型に櫛引き仕上げと呼ばれる左官仕上げを施し、デザインに変化をプラス。天然石の明るいカラーが印象的なファサードをつくり上げています。
カッコイイ印象のお住まいに合わせるため、エクステリアはクールなデザインに。しかしクールさだけでは、冷たい印象を与えてしまうので、デザインウォールの手前には下草、後ろにはシンボルツリーを植え、ナチュラルで優しい雰囲気を感じられるようにしました。
高さ方向に視線を誘導したので、次は横方向に視線を誘導します。
お住まいは直線的なデザインなので、床面のデザインには曲線を使わず、スクエアなデザインを採用しました。玄関ポーチのタイルは玄関ドアよりも少し薄いブラウンで、グラデーションをつくります。ここに全く違うカラーを使うと玄関とポーチが別々のものに感じられてしまうので、奥行きの短さを強調してしまいます。しかし同系色でまとめることで、玄関からポーチまでが一体となり、空間が広くなったように感じられます。そして玄関ポーチに繋がるように駐車スペースの床面に貼ったのは、グレー系の方形石。玄関ポーチだけではなく、駐車スペースともお住まいのカラーとも馴染んでいますね。方形石は30cm×60cmの長方形なので、空間全体が横方向に伸びたように感じられます。アプローチを横方向に長く取ることで奥行きの短さをカバーしました。
また駐車スペースにはピンコロ石で3本ラインをつくり、コンクリートの割れを防止しています。これはデザインウォールで使ったアクセントのラインと合わせたデザインです。お車が停まっている時はあまり見えませんが、さりげなくデザインが統一され、お車がない時もファサードを飾ってくれることでしょう。こうすることで、横方向と縦方向のデザインに繋がりが生まれました。床面のデザインで横幅を強調しながら、プラスGやデザインウォールを使い、縦方向にも広がりを感じさせることで、道路からの距離の短さを感じさせないようにしています。視線のコントロールすることは、奥行きが限られたエクステリアの場合、非常に有効な手段です。
DESIGN POINT 2光の効果を利用したナイトエクステリア
田村様邸では、プラスGに取り付けたダウンライトが夜のアプローチを照らします。照明器具を目立たせないダウンライトは、スッキリした印象を抱かせ、アプローチを広く感じさせてくれるアイテムです。エントランスに数カ所ダウンライトの照明をつけることで、温かな空間をつくり上げます。アプローチに十分な明るさがあることで、お車の駐車もしやすいですし、何より「我が家に帰ってきた」という安心感を覚えます。
デザインウォールには、くり抜きをつくり、くり抜きの下からライトアップ。そのままでは強い光もゴツゴツとした壁面に光が反射することで、柔らかな光に変化しています。またデザインウォールの後ろのシンボルツリーをアッパーライトによって照らすことで、フォーカルポイントをつくりました。お住いの外壁にライトアップされたシンボルツリーが影を伸ばし、印象的なアプローチに。
また田村様邸は角地に建っていますので、敷地内への車の乗り入れを防止する必要があります。昼間は敷地の境界を認識できても、夜は照明の力を借りなければなりません。お住まいの正面は光量がありますので、必要なのはお住まいの側面。こちらは背の低いポールライトを使い、田村様邸のお住まいと敷地を道路を通行する方に認識させます。
雰囲気づくりとしての役割や空間を認識させる役割を持つエクステリアライトで、夜も安全かつ美しい景観をデザインしました。
ハウスメーカーから外構は外部業者にお願いした方が良いものができるというアドバイスをもらい、インターネットで辿り着いたのが癒樹工房さんでした。
狭い敷地でも外構にもこだわりたいと考えていたので、素敵なお宅ばかりの施工事例集を見ながら予算内に収まるのであれば、ぜひお願いしたいと思いました。
最初の打ち合わせで敷地条件や要望をお伝えすると、西村さんが間取り図にラフプランをさらさらと書き加えてくれました。
おかげですぐにイメージができたのでその場で色々を希望を出す事ができました。また、ざっくりした費用も出して頂き、納得して癒樹工房さんに依頼する事を決めました。
案の定、予算オーバーだったので要望を削ったり、費用を抑える方法を検討してもらいました。内野さんには何度も長時間に渡って打ち合わせをして頂き、大変感謝しています。「デザイン図よりも格好良いものができますよ」と言われたのが印象に残っています。
着工後も現場監督の梶原さんに都度連絡をもらい、安心して進めて頂く事が出来ました。チェックで指摘したことも快く修正して下さり、ありがとうございました。
まさにデザイン図よりも数倍も格好良いものになりました。
癒樹工房の皆さん、本当にありがとうございました!!
田村