建物を印象付ける額縁のようなフレームゲート

里山を思わせる爽やかな木々と木調のゲートが出迎えてくれる小幡様邸。明るい色味の外壁に溶け込みながらも、凛とした空気感を醸し出す直線的なフレーム、鮮やかな緑、味わい深いタイルがあしらわれた門まわり…ずっと見ていたくなるような上品な存在感です。
角地に建つセミオープンスタイルの小幡様邸は、２つの方向から玄関やリビングに通りからの目線が入ってしまう、というお悩みがありました。接面道路とは大きな高低差が無いため、目線の高さや距離感もダイレクトに感じられ、何をしていても人目が気になります。
門扉や塀などで敷地を囲むクローズ外構ではないこともあり、外と内を区切る境界もどこか曖昧。機能門柱は道路側に接しているため、敷地外からインターホンを押すという、ちょっと無防備ともいえる配置でした。
目隠しに木を植えてもうまく育たず、生垣も枯れて来て、思い立ったのが、プロに依頼するリガーデン。アプローチから出発したご相談はお庭や駐車スペースとの関係も見直すきっかけになりました。
このキーアイテムとなったのが、建物を額縁の絵のように魅せることにこだわったフレームゲート（プラスG・リクシル）。駐車スペースから門柱に向かい渡されたゲートは、柱と梁だけのシンプルな構造。そのすっきりとしたフォルムで敷地と外界を立体的に間仕切り、洗練されたファサードを演出しています。

木々や縦格子の目隠しが生み出すワクワク感のあるアプローチ

機能門柱から、まっすぐと伸びたアプローチに不満を感じていたご家族。ドアを開ければ室内が丸見えになってしまうことが悩みでした。かといって、高さのある塀を立てれば圧迫感にも繋がり、単なる目隠しフェンスでは人工的な雰囲気に…。そんなジレンマを鮮やかに覆したのが、玄関ポーチに向い、斜めに配したアプローチです。
美しい枝ぶりのトネリコ等の木々の間を抜けると、斜め階段のラインに沿って建つレンガ調タイルの門柱。ゆったりと設けられた斜め階段を上れば、駐車スペースとの間に配された縦格子が現れます。このパネル、実はフレームゲートの梁を利用したもの。つまり門柱前の柱とは一体化しており、景観的にもすっきりと閉塞感も感じさせません。格子の間からは光も風も通り抜け、もう一方の道路側からの目線を上手に目隠ししてくれます。木々や表情豊かなタイルの門柱がつくり出す景色は、その奥に何があるのか？どこかワクワク感も漂います！

一歩足を踏み入れれば、里山のような景色が広がる雑木ガーデン

玄関ポーチに隣接したお庭は、四季折々の自然の移ろいをゆっくりと楽しめる、明るく開放的な空間となりました。玄関の傍らに設置された縦格子のパネルは、その高さを活かし、特別なプライベートな空間を演出してくれています。
入口には通年緑を楽しめる常緑樹や幹肌が美しいカエデなどが植えられ、奥行きのある景色が広がります。趣のある雑木が影を落とす地面には、枕木風の平板と明るい色彩の化粧砂利が地模様をつくり、里山のようなナチュラルな景観を生み出しています。
今までは視線が気になって出づらかったお庭も、今では人目を気にせず、心安らげる場所へと生まれ変わりました。

無数のやわらかな光が家族を迎えるナイトガーデン

リガーデンを機に、夜のライティングがさらにお住まいの様子を一変させたと言っても過言ではない小幡様邸。ゆったりと構えたステップの一段一段に仕掛けられた照明、シンボルツリーを浮かび上がらせるアップライトの光、駐車スペースから玄関まわりをやさしく照らすフレームゲートの照明…小さな光が混然一体となって、お住まいを包み込みます。
ご家族全員が満足感を得られた、という小幡様。これからは皆さんのおうち時間がより豊かなものになりそうですね。