和テイストなエクステリアでくつろぎの時間を

ガーデンスペースに屋根を付けて外に出たいと希望されていた曲竹様。お宅は高さ4ｍの位置に建っていますが、周辺のお宅も同じ立地なので、周囲の視線が気になり、お庭に出てくつろぐためには、目隠しが必要な状態でした。LIXILのプラスGシリーズ「Gルーフ」で屋根を付け、前面にはガーデンスペースが暗くならないように同シリーズの「Gスクリーン」で目隠し。光は採り入れつつも視線は遮る工夫を施しました。これでガーデンスペースは暗くなりません。

しかし、上から下まで全てを構造物で囲うと無機質すぎてしまいますから、一部は和庭で良く用いられる生け垣を目隠しとして使用しました。生け垣に使用したのはトキワマンサク。春になるとリボンのようなユニークな形をした花を咲かせます。樹木全体を覆うように花を付けるので、遠くからでも存在感が際立ち、見応えも抜群。病気にも強く、樹形も育てやすい樹木です。緑を取り入れることで落ち着いたガーデンスペースに。屋根も全体を覆わず、半分は植栽スペースに雨が落ちるようにしています。植物に滴る露玉は雨の日でもどこか爽やかな気持ちにさせてくれますね。雨の日も眺めて楽しい、しっとりとしたガーデンスペースになりました。

季節を感じるガーデンスペース

お家の中は模様替えをして変化を楽しめますが、お庭はいつも同じ･･･では少し寂しい気持ちになります。ガーデンスペースも季節ごとに変化を味わうことができたら良いですよね。そこで落葉樹のヒメシャラ・アオダモ、常緑樹のシマトネリコ・ハイノキなど様々な樹木を植えて、季節を感じられる空間にデザインしました。自然がつくり出す景色は同じものがなく、毎年少しずつ変化していくので見ていて飽きることはありません。

またガーデンスペース全体の高さを上げ、気軽に外に出られるようになっています。ダークカラーのウッドデッキと黒の乱形石貼りのテラスは、奥行き感が出るようあえて段差を付け、さらにアールをつけることで、樹木の幹や枝葉の曲線と良く馴染み、癒やしの景観に。和の雰囲気を感じさせる黒の乱形石は空間に重厚感をプラスします。

樹木の水やりに必要な立水栓は、デザインウォールと一体になっています。目隠しと立水栓の二つの機能を持った優れものです。天然石の色と合わせているので、景色の一部として溶け込んでいます。落ち着いた和の趣を感じるお庭で四季折々の変化を楽しんで頂けることでしょう。