ドドナエア(ポップブッシュ)

ドドナエア(ポップブッシュ)<ムクロジ科 ドドナエア属 常緑中木>

ワインレッドのカラーリーフがとてもシック
一年を通して洗練されたお庭を演出してくれます

近頃はレストランやショッピングセンターの花壇などでもチラホラ見かけるようになったワインレッドの細葉が印象的なドドナエア
名前を言われてもピンと来なくても、写真を見れば一度はどこかで出合っているかもしれませんね。
別名ポップブッシュとも呼ばれ、ネットなどでも検索してみると、出てくるのはこちらの方がやや多く、一般的に聞かれる相称かもしれません。
原産国はオーストラリアやニュージーランド。同じ地域出身のユーカリやミモザなどと同様、葉や樹形も日本にはない個性的な雰囲気です!

洗練された雰囲気が人気のポップブッシュ

淡い新緑、初夏のピンクの鞘(サヤ)、冬のワインレッド
四季を通じて変化する姿はいつでも見ごたえ十分

このポップブッシュの人気が高まりを見せている背景には、住宅のデザインが従来以上にシンプルになっている流れがあるかもしれません。
コンクリートや白壁、サイディングやテラス…無機質な外壁にワインレッドの細長い葉は鮮烈なインパクトを与えます!落葉樹の中に1本植えればお庭の差し色にもなり、道行く人の目に留まること間違いなしです。

春から夏にかけては美しい新緑へと変色し、その色の移り変わりがまた素敵です。薄い葉がさわやかに風に揺れる姿はとても涼し気です。
ではいつ紫色になるのかというと、関東周辺では10、11月頃、寒さにあたることで葉は少しずつ少しずつ、薄紫から濃いワインレッドに変化していきます。

新緑も紅葉もハッとするほど美しいポップブッシュの葉

さらには、この個性的な葉が年中楽しめる常緑樹とあって、目かくしの役割を果たしてくれるほか、シンボルツリーやナチュラルなイメージの生垣などとしても用途が広がっています!
小さなポット苗などは寄せ植えとしても使われるなど、ガーデニング初心者にも人気の高まりを見せています。

南半球原産のポップブッシュ、もしかしてユーカリやミモザのように大きくなるの?育て方は?

よくポット苗の状態でも売られているポップブッシュ。最初の内は幹がヒョロヒョロと細く、頼りない雰囲気なので、本当にちゃんと生長してくれるのか不安になる方も多いようです。
ところが、鉢から地植えにして数年経つと2~3年で幅も高さもグングン生長していきます。
幹だけはなかなか太くなりませんが、支柱だけしっかりすれば旺盛に枝葉を伸ばし存在感を増します。

となると、今度はどこまで大きくなってしまうのか、それはそれで手入れできなくなるのでは?と心配になりますが、樹高は3m前後、葉張りは2m前後でうまく収まっていくのでご安心を。

最初は細い支柱が付属しているので、地植えした後は太いものに交換しつつ生長をフォローしましょう!

樹形は自然な形に整ってくれるので、頻繁な剪定の必要はありません。ちょっとワイルドな雰囲気を崩さないよう、キープしつつ、少しうるさい枝や重なっている枝があれば、枝を透くような剪定をたまに加える程度で大丈夫です。

さらに寒さにも暑さにも病害虫にも強い!初心者にもおすすめです

常緑樹というと、暖かい地域の樹木が多いものですが、ポップブッシュの耐寒性としてはマイナス5度前後までは耐えてくれます。ただし強風や積雪によっては幹が折れてしまうことも。
まだ幹が細い内は必ず支柱をしてあげましょう!

また、暑さにも強く、病害虫もあまり付きません。葉を触ってみると見た目より固くガサガサしていて、あまり虫にとっては美味しくない葉なのかもしれませんね。
たまに黒い斑点が付く黒点病になりますが、あまり神経質にならなくても、放置しておけば傷んだ葉は自ら落として更新してくれます。

ただし、葉が薄い分、水分をあまり保つことはできないようで、乾燥には弱いので鉢植えなどの場合は水切れに注意しましょう!お出かけの際などはしっかりと水やりしてください。
またいくら根付いたとはいえ、もともとは雨の少ない気候の樹木。日本の樹木と同じ常識で考えず、ジメジメした日陰や密度の高い植え方は避けたいものです。

春、ピンク色の不思議な花がたくさん付いている…!でもよく見ると…

この木の不思議な魅力はまだあります!それは春に付ける花に似た淡いピンクの鞘(サヤ)。
初夏、葉に交じって淡いピンクの花のようなものを枝にたくさん付けますが、よく見てみると袋のような形状、つまり鞘なのです。中には小さな種が入っています。
では花は?というと、春先、とても小さな花が付きます。でも、とても地味なのでうっかりしていると見逃してしまうかも。とにかく花後に付く鞘の印象が強いので、花といえば、こちらをイメージする人も多いようです。

不思議な魅力のピンクの鞘

地味ながらも可愛らしい花

色が紫色に変色しない…なぜ??ポップブッシュにも品種があるのでご注意を

秋から冬にかけて銅葉に染まる葉を楽しみに植えたポップブッシュが、なぜか寒さにあたっても葉が変色しない…というお悩みをたまに聞きます。
その理由としてよくあるのが、植えられた木が変色しない品種だったというもの。
実は国内で流通しているポップブッシュには、葉がほとんど変色しない‘ビスコーサ’と、すべての葉が銅葉に変わる‘プルプレア(パープレア)’という品種があります。
せっかく変色を楽しみにしていたのに!という事にならないよう、販売されている際はよく品種名を確認しましょう。また植栽工事の際にはプランナーに必ず品種名のリクエストしておくのを忘れずに。

品種名の札の付いていない株でも、ちゃんと見分け方があります。
葉の付き方にバラツキがあるものは‘ビスコーサ’、葉がビッシリと付いているものは‘プルプレア’です。ネットなどでよくその違いを見比べてみてくださいね。

葉の付き方がまばらで銅葉にならない‘ビスコーサ’

とはいえ、ビスコーサの葉の付き方はとても自然で趣もあります。成木になって寒さにあたると淡い紫に変色する葉もあるので、それはそれで味わいがあります。
どちらが良いかはお好みなのでよく画像を見て検討してみましょう。
もう植えてしまった、という方でも残念がらずにそのナチュラルな雰囲気も楽しんでみてくださいね。

葉がカラカラ、枯れてしまったの?気が付きにくい枯れ症状

もともと薄くガサガサした手触りの葉ですし、銅葉に変色するため、いつの間にか枯れているのに気づかないことも多いのがこの樹種の気を付けたいところです。
いくら耐寒性があって病害虫にも強いとはいえ、植木職人さんなどの間ではポップブッシュは植え付け1~2年が勝負、とささやかれることも。
植栽時期は他の木と同じように厳寒期と猛暑時期を避けます。
とはいえ、春や梅雨時期に植栽を行ったとしても、その夏の暑さが尋常ではなかったり、巨大な台風が訪れたりと、近年の異常気象の中ではうまく根付くことができなかったり、水分を上げられなかったりするケースも見られます。
結果、枝だけ枯れてしまったり、全枯れを起こすという事態に進むことも。
特に初夏の植え付けは注意が必要です。植え付け直後に葉に水分が感じられず、カラカラになってきた場合は、まず葉っぱからの蒸散を防ぐため、枝葉を多めに取り除いてあげましょう。
樹木は根から吸い上げた水分を葉から蒸散することでバランスを保つので、根があまり伸ばせていないのに枝葉からばかり蒸散してしまうと、一気に水分不足に陥るからです。
すでに葉の色が黒ずんでカラカラ、という場合はその枝ごと切除して様子を見ましょう。
萌芽力はとても強いので、また新芽を吹いてくれることもあります!

一度根付いてしまえば、とても強靭で旺盛に生長してくれるのがポップブッシュのよいところ。
お庭や玄関に何か彩りやインパクトが足りないな…と思ったら、ぜひ検討してみて下さいね。
おすすめは1m前後の幼木から育てて徐々にそこの環境に慣らして行くことです。
最初から2m前後のものを植える場合は、かならず職人さんに植え付けてもらうことをお勧めします。

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